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ナルル創作◆6人分のきもち

2012.02.07 23:06|  漫画・絵・創作
プレイ日記からするとずっと先の話になりますが
ナソラ家の断片的なエピソード。

移住するときも直接PSPでやりとりして、
お土産データだけはネットを介して。
そして明日は直接ナルルプレイをみせていただくのです。


『6人分のきもち』


「ぼ、僕と踊ってくだっさっい!」

震えながら差し出された右手。八の字眉の弱そうな表情。
下手なくせにリードしようとしてくれた真剣さを覚えている。
踊っている間もずっと震えていた。けれど心から嬉しそうな顔。
優しくて素直でとうめいで頑固。踊るだけで彼の性質が全部伝わって来た。




「ママ、いむぐるみの作り方おしえて!すぐ!明日までに必要なの!」
「明日朝市場で買えばいいじゃない」
「縫いたいの!」

そのいむぐるみは旅人に手渡されて海を渡った。



遠くの国から返事が届いたのは偶然にも妹の誕生日だった。
旅人から手紙と小さなアラクト石を渡された。


ほら、お前宛だぞ、と手渡した時の顔が忘れられない。
女の子みたいに笑うんだな。女の子だけどさ。



「成人したらすぐ移住して文通相手と一緒になる」

2歳の時に出会って数回顔を会わせただけの相手に結婚を決めたらしい僕の娘。

反対しないわけがない。

「自分の気持ちだけで盛り上がっても結婚は出来ないんだよ。」
「わかってるわよ!」

それに。家族と離れて移住する事がどれだけ大変な事か。



「信じられない!移住して来た人が移住を反対するの!?
 パパだってパパの移住をゆるした家族がいたんでしょ!」

パパなら。笑顔で大丈夫、って応援してくれると思ったのに。
馬鹿。馬鹿。馬鹿!



「相手の事を想像するしかできない、今ここにいない、
 届かない何も出来ない辛さなんてきっと家族の誰にも理解できないわ」

「(……わかるよ馬鹿)」


「父さんが反対してもあたしは行くから」
「そうか。」
「兄貴は反対しないの?」
「別に。幸せになるのも不幸になるのもおまえの勝手だ。おまえが決める事だろ」
「……母さんと同じ事言ってる」
「なっ、真似とかじゃないし…!」



港に立って水平線の向こうをずっと眺めてる顔。
旅人が運んで来たアラクト石をうけとった時の顔。
それを知ってる。
兄妹だからわかるよ。
諦めるって選択肢はないだろ、お前にも。



「決めたんならそれでいーんじゃない?
 だってバカじゃないよ。オレたちの妹だよ?
 何も考えてないはずないじゃん。どうとでもなるよ。」



「反対されて諦めるようならそれだけだということ。
 まわりが何を言うかはあまり関係ない。
 あの子の中で何を考えてどう答えを出すかが、大事。
 ……あたしに心配がないなんて噓だけど。でも海を越えて来た君の娘だもの。」



失敗なんてしてほしくない。させたくない。
だけど。
娘が彼女自身の人生を作っていける事を信じよう。

移住する、と何の脈絡もなく決めた僕に
「そうか」としか言わなかった父は何を思っていたのだろうか。



「いじゅうってなに」
「海の向こうへ行く事よ。」
「しーらる島へおひっこし?」
「違うわ、もう帰って来ないの。遠くへ行くの。ずっとさよなら」
「ねーちゃん……しんじゃうの?」

その時はまだ移住というものがよく理解できなくて、ねーちゃんが居なくなる事がただ悲しかった。



妹の事は大して好きじゃなかった。素直じゃないし文句ばかり。
移住していなくなって初めて僕はあいつを大事にしてたんだなと気がついた。



異国の本を読んだ。異国の音楽を聞いた。父さんの故郷の話を聞いた。
輸入と輸出について港で語る大人達の話をだまって聞いた。
この世界には国が一杯ある。他の国で暮らすってどんな感じ?
船に乗って家族と離れて、ねーちゃんは寂しくなかったのかなあ。



報告事はいっぱいある。じいちゃんが死んだ。兄貴と義姉さんに子供が生まれた。
オレも婚約してアクアスに入った。
お前はどう? 武術がんばってる?
聞きたい事も、いっぱいあるんだ。



昔から彼は涙を隠さない。
それにしたって招待状がとどいた時から泣いてるんだもの、明日は泣かないはずが無い。
大きなハンカチにアイロンをかけながら、明日を思う。



明日、娘が結婚する。
明日、僕の娘が結婚する。
明日は、妹の結婚式だ。
明日、ようやく妹の結婚式。
明日、ねーちゃんが花嫁さんになる。

さあ船に乗ろう。とびきりのリゼルココモと、花束を持って。



……おめでとう、ハナヤカ。





長い長い補足記事
1■ハナヤカ・ナソラの恋
2■ハナヤカ・ナソラの旅立ち
【3■ハナヤカ・ナソラの結婚式】

Comment

No title

家族の一人一人の想いを奥深く物語って下さる所に
いつも感激してしまいます(´д`*)
ククリアへ移住されるならまたその後がまた楽しみです(’-’(_ _ ウンウン

感動しました

ベタだけどくるなぁ~。

No title

ぶわっと涙が出ましたよ。
はとさんは文才もあって凄いなあ。
あー、無性に書きたくなってきたー。

人が生きると書いて人生

人はいつか死ぬもの。
死があるからこそ生がある。
今から先、何が起こるかわからないけど、今ある人生を精一杯生きていこうと思えました。

文の構成力

文の構成がすごくいいです。
わかりやすくてね。
僕もこんな文章を書けるようになりたい。
僕は創造だけならいくらでも作ることはできます。
でも、こんな文章はとても思いつかないし、書けない・・・。
書けるのは、せいぜいPCとその家族の毎日のスローライフぐらいですしね・・・。

コメント、拍手ありがとうございます……!

>エストさん

6人分のきもちがぐるぐるしてしまって
思わず吐き出しちゃいました。
ククリアへは3男がいくのか、それとも新規になるのか迷ってる所です。
また何かの形で出していけたらと思います。


>ホルン吹きさん

ありがとう。
ワーネバシリーズやってきて
こんなに感情移入した娘の結婚って
はじめてかもしれません。


>相原やよいさん

キャラに感情移入してしまうので
すごくTRPG感覚でプレイしてるんだなあって
思います。

お式が終わってからキャラクター達はどうだったんだろうと考えてみましたが
一番最初に泣いちゃったのはスズヤカでしたw
相原さんの本読みたいなあー
アリスブックスさんにワーネバ本いっぱいになったらいいな……
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プロフィール

こずみ はと

Author:こずみ はと
ワーネバ好きをこじらせています。
プレイ日記は妄想いっぱい、なりきり創作寄り。
このブログに書かれているものすべて、はとの思い込みと妄想フィルターを通しています。
ワーネバ公式のものではありません。

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